「カテゴリー」の分類は本校の学部編成と必ずしも一致しません。

化学

  1. 化学天秤
  2. 沸点測定装置
  3. 東京高等工芸学校の湯呑と校章

化学天秤

[製造年]

[製造会社](株)守谷製衡所(東京)

[付属品等]

[サイズ(cm)]39 × 24.5 × 34.5

[重量(kg)]8

[寄贈箇所など]旧海軍燃料廠(神奈川県大船)

[備考]
質量の精密測定に用いる化学天秤である。中央柱に秤量=弐拾瓦、感量=五拾分壱瓱と刻まれている。硬い瑪瑙(めのう)で作られた刃(下向きの支点)を支柱の座で受け、腕の両端の刃を固定して皿を吊るす。ライダー(rider)と称する補助分銅(白金製)も付いている。測定の段階では中央に取付けられている針の振れによって、精密な値を求める。写真左上と中央下部に凸レンズが付いている。余談だが、歴史上最も古い天秤は「古代エジプトの壁画」にある。分銅は石で作られ、動物の形をしたものが多い。銅と錫を一定比率に計量して青銅を作ったと言う。紀元前300年頃のプトレマイオス朝時代のパピルスにも、天秤が描かれている(大英博物館所蔵)。

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沸点測定装置

[製造年]

[製造会社]SUR(Berlin)

[付属品等]

[サイズ(cm)]20 × 20 × 38

[重量(kg)]3.6

[寄贈箇所など]海軍燃料廠(神奈川県大船)

[備考]
油の引火点を測定する装置である。このペンスキーマルテンス(Pensky-Martens)は密閉式である。50℃以上の引火点を持つ油(原油・軽油・重油・航空タービン燃料油・絶縁油・切削油・錆び止め油など)に適用される。カップ注の油(約70ml)を攪拌しながら、毎分5〜6℃の速さで加熱する。油の予測引火点が110℃以下の場合は1℃ごとに、110℃を超える場合は2℃ごとに攪拌を止め、炎をカップの中へ覗かせて引火点を求める。日本工業規格「JIS K-2265 原油及び石油製品−引火点試験方法(Crude oil and petroleum products-Determination of flash point)」に規定されている。引火点は混合気体の爆発限界の下限値に相当すると見なせばわかり易い。

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東京高等工芸学校の湯呑と校章

[製造年]

[製造会社]

[付属品等]

[サイズ(cm)]

[重量(kg)]

[寄贈箇所など]

[備考]
「東京高等工芸学校」は大戦末期の昭和19年4月1日に「東京工業専門学校」と改称された。また、昭和20年5月25日の東京大空襲により、本校は付属工業専修学校と図書館を残したのみで灰燼に帰した。そのため、昭和20年10月に松戸市岩瀬の陸軍工兵学校跡へ本科第1部が移転した。昭和24年に新制大学として工芸学部が発足し、昭和26年に工学部と改称している。湯呑は昭和19年から23年の間に配布されたものと思われる。一方の通称“ローソクバッチ” と呼ばれた校章は、虹色になぞらえ、各科別に色が決められた;図案(赤)、彫刻(橙)、木材(黄)、金属(緑)、精密(青)、印刷(白)、写真(紫)である。

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