教育理念「テクノロジーと文化を統合する次世代のデザイン」
デザイン科学は、人間の生活や文化をより豊かにしていくための科学です。複雑多様化の一途をたどっている現代にあっては、「デザイン」はいま、あらゆる領域で重要視されています。それは、今後の社会を左右する大きなテーマのひとつだからです。本専攻は、工学系の研究科に設置された全国でも数少ないデザインの総合的教育・研究機関です。
本専攻は、東京高等工藝學校の開校以来80余年にわたる長い歴史と伝統を引き継ぎつつ、常に時代に相応したデザイン教育研究を実施してまいりました。この伝統と豊富な実績に加え、生産システム、情報コミュニケーション、環境ヒューマノミクスの3つの教育研究領域をもとに、様々な研究成果を世の中に広く打ち出し、常に先導的な役割を果たすことを目標としております。また本専攻は、科学に裏打ちされた芸術性・人間性豊なデザインを目指しつつ、デザイン界を国際的にリードできるデザイナーならびにデザイン研究者の最高の教育研究機関としての役割を担っていきたいと考えております。
学生諸君には、幅広い視野を持ち、深く考え、積極的に学ぶことを期待しています。また本専攻では、それに応える教育研究プログラムを用意しています。4年次に進むと、デザインの各領域の第一線で活躍する教員の直接の指導のもとで、主体的に卒業研究を行います。卒業生は、製造業をはじめ、デザインを必要とするさまざまな産業、諸官庁、教育研究機関において活躍しています。
より高度な研究の実践と技術の習得のためには、大学院の教育研究プログラムが用意されています。博士前期課程においては、主としてデザイン技術者、博士後期課程においては高度デザイン技術者に加えて、デザイン科学研究者の育成を目指しています。
デザイン科学コースの概要と教員組織
デザイン科学コースは、生産システム、情報コミュニケーション、環境ヒューマノミクスの3つの教育研究領域からなります。それぞれの領域では、その特色を活かした研究を行うと同時に、常に連携を意識して教育研究活動を行っています。
教育研究領域 : 生産システム
- 教 授 : 青木弘行
- 材料計画,工業デザイン,感性工学
- 教 授 : 渡邉 誠
- 工業デザイン,デザインシステム,デザインマネージメント,デザインプランニング
- 教 授 : 久保光徳
- 材料計画,造形力学,生産デザイン
- 客員教授 : 御園秀一
- トランスポーテーションデザイン,デザインマネージメント,プロダクトデザイン
- 客員教授 : 林 孝一
- トランスポーテーションデザイン,カーデザイン,デザインアイデンティティ
- 准教授 : Edilson S. Ueda
- サステナブルデザイン,エコプロダクトデザイン,エコサービスデザイン,持続可能製品サービスデザイン,エコロジーデザイン
- 准教授 : 寺内文雄
- 材料計画,デザイン心理学,製品デザイン,触知覚,嗅覚
- 客員准教授 : 渡邉慎二
- 工業デザイン,デザインマネージメント,インハウスデザイン,デザインストラテジー
- 助 教 : 小野健太
- 工業デザイン,システムデザイン,デザインマネージメント,インタフェースデザイン
- 助 教 : 八馬 智
- デザインソリューション,デザインシステム,景観デザイン,公共デザイン,テクノスケープ
- 助 教 : 田内隆利
- デザイン造形,造形基礎,造形解析,パブリックアート,彫刻
- 助 教 : 小原康裕
- 視覚伝達デザイン,インフォメーション・アーキテクチャ,コンピュータグラフィックス,広告,デザイン史
内容 : 人間生活にとって有用な製品を生産するためには,様々な社会的要件や生活者の要求を総合的に検討する必要がある。本領域においては,製品を生産する際に必要となる諸条件を一連のシステムとして教育研究する。具体的には,製品デザインの理論・手法と応用に関する教育研究,デザインをシステムの観点から評価・計画するデザインマネージメント教育研究,デザインを材料の観点から検討する材料計画に関する教育研究を行なう。
写真紹介(上から順に)
- 自動車デザインの卒業研究プレゼンテーション
- ETCトールゲートのデザイン
- GFRP製弾性フレーム自転車
教育研究領域:情報コミュニケーション
- 教 授 : 日比野治雄
- デザイン心理学,色彩心理学,印象評価,心理物理学,エモーショナルデザイン
- 教 授 : 岩永光一
- 人間情報科学,テクノアダプタビリティ,ヒューマンインタフェース,テクノストレス
- 准教授 : 玉垣庸一
- デジタル情報表現,色彩情報,コンピュータグラフィックス,視覚伝達デザイン
- 准教授 : 桐谷佳惠
- コミュニケーションデザイン,デザイナーのための心理学,知覚心理学
- 准教授 : 石橋圭太
- 生体情報処理,生理人類学,時間生物学
- 助 教 : 小山慎一
- 知覚,認知心理学,デザイン心理学,神経心理学,神経科学
内容 : 情報とその授受すなわち情報コミュニケーションは,人間生活のあらゆる側面に密接に関わる重要な問題である。本領域の特徴は,そのような問題をデザインの観点から多角的に捉えて探究するところにある。具体的には,情報伝達媒体の計画や評価の諸問題を扱うコミュニケーションデザインに関する教育研究,ヒューマンインタフェースの計画や評価の諸問題を扱う人間情報科学に関する教育研究,および心理学的視点からデザインの諸問題を扱うデザイン心理学に関する教育研究を行 う。
写真紹介(上から順に)
- 千葉大学医学部附属病院サインシステム・検討図
- 業務用機器GUIデザインの実験の模様
- 電子ペーパーを用いた防災案内の屋外における視認性評価
教育研究領域:環境ヒューマノミクス
- 教 授 : 勝浦哲夫
- 人間生活工学,環境人間工学,生理人類学,デザインヒューマノミクス
- 教 授 : 鈴木直人
- 社会変化に対応する地域デザイン,生活づくり,伝統技術,グローバル化と貧困
- 准教授 : 佐藤公信
- 環境デザイン,空間演出計画,環境心理学,音環境計画
- 准教授 : 植田 憲
- 生活文化,地域資源活用,資源循環,観光,ものづくり
- 准教授 : 下村義弘
- デザインヒューマノミクス,生理人類学,人間生活工学,バイオメカニクス
- 准教授 : 樋口孝之
- 生活文化デザイン学,デザイン史,デザイン哲学,人工物意匠論,生活環境計画
- 助 教 : 原 寛道
- 環境デザイン,歩行環境計画,遊び環境計画
内容 : 生活環境は様々な要素によって構成され,また,使用者の要求や条件によっても変化する。本領域では環境と人間との関係を文化の視点,行動の視点,人間工学の視点から検討し,それぞれのレベルにおける環境と人間との関係を明らかにしながら,地域開発や具体的な環境的道具の創造,人間の特性に基づいた環境及びその構成品に関する教育研究を行う。
写真紹介(上から順に)
- JR武蔵境駅の駅舎・広場・まちづくりプロジェクト
- 多点表面筋電図測定システムの開発
- 藁と木による立体造形
