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人工システム科学専攻

教育理念

機械工学、電気電子工学、メディカルシステム工学の領域の異なる学術専門性を活かすとともに、近年の著しい学術・技術の進歩により創成された、それら領域を統合した新しい専門領域の現状を踏まえ、幅広くかつ高度な教育・研究を以下の3コースにより行います。



機械系コース
右上:飛行機が墜ちても鳥や昆虫が墜ちないのはなぜ?昆虫型飛翔ロボット開発へ(図:飛翔運動のシミュレーション)。左下:千葉大学にて開発した世界初の地雷探査ロボットCOMET-Ⅲ
右上 : 飛行機が墜ちても鳥や昆虫が墜ちないのはなぜ?昆虫型飛翔ロボット開発へ(図:飛翔運動のシミュレーション)
左下 : 千葉大学にて開発した世界初の地雷探査ロボットCOMET-Ⅲ
右上:レーザマイクロ加工システムによる数十ミクロン径の微細部品の製作(写真は「ねじ」の例。ちなみに、平均的な日本人の毛髪の太さは70~100μm程度)左下: “感”じて“動”く“感動”的 機械材料システムの創製(複数の機械材料の組合せによりアクチュエータ機能等を実現)
右上 : レーザマイクロ加工システムによる数十ミクロン径の微細部品の製作(写真は「ねじ」の例。ちなみに、平均的な日本人の毛髪の太さは70~100μm程度
左下 : “感”じて“動”く“感動”的 機械材料システムの創製(複数の機械材料の組合せによりアクチュエータ機能等を実現)
学生たちの活動(右上:「携帯電話による車(模型車)の遠隔操作」をテーマにしたディスカッションの風景。左下:学生たちが設計・製作したフォーミュラカーにて「全日本学生フォーミュラ大会」に参加の様子)
学生たちの活動右上 : 「携帯電話による車(模型車)の遠隔操作」をテーマにしたディスカッションの風景左下 : 学生たちが設計・製作したフォーミュラカーにて「全日本学生フォーミュラ大会」に参加の様子)
コースの概要
機械系コースに関しては、1.材料・強度・変形、2.加工・要素、3.システム・制御・生体工学、4.環境・熱流体エネルギー、の4つの教育研究領域から構成されています。「研究すべき問題を自ら設定でき、解を見出す能力を養う」ことを教育目標としています。「研究すべき問題」を正しく設定するためには関連する分野の広い知識と深い洞察力が必要となります。同時に、「その研究を進めるにあたってどのような事象が障壁となるか」、「その障壁はどのような方法論で乗り越えられるか」、「障壁を越えることでどのような効果を社会にもたらすか」などを予測できる能力も要求されます。これらの素養が全て備わって初めて「正しい問題設定」が可能となります。これらの能力を養成することを目標として、独立した研究者、高度職業人としてのスペシャリストを社会に送り出すことを目指しています。
社会的ニーズ
“ものづくり”のための機械工学の専門技術を活かして、自動車、鉄道などの輸送機器、情報機器、電気・ガス・化学プラントなどの設備、精密機械、医療機器、さらに公的研究機関、公務員など、高度専門技術者として広範囲な活躍が期待されています。
教育プログラムの特徴
機械工学の基盤となる基礎知識と専門領域の学問を修得し、幅広くかつ最終的に大学院博士後期課程までの系統的な教育を視野に入れて、以下の4つの教育・研究領域が用意されています。
  1. 機械を構成する部材のための材料・強度・変形
  2. 生産技術、トライボロジー理論、さらにはマイクロ加工システム・要素
  3. 輸送機器、生産システムなどのシステム制御、生物・生体の特性や機構を模倣した機器設計
  4. 最小エネルギーによる最大効率のための環境・熱流体エネルギー

なお、総括的に特別演習と特別研究を行い、問題発見能力と問題解決能力を養成します。前期・後期課程を通した教育プログラムにおいて、機械工学の基盤となる基礎知識と専門領域の学問を修得し、幅広くかつ高度な研究開発・実用化を促進し得る人材育成を行います。

博士後期課程の特色
機械系コース博士前期課程(修士)からの進学者や学内外の社会人からの入学者にも開かれた幅広い窓口を有し、高度な専門知識を持つ人材を育成します。
教育研究領域の内容

教育研究領域 : 材料・強度・変形
材料・強度・変形領域は、機械創成のための重要な基礎となる材料科学、材料力学や塑性加工など金属や非金属など全ての材料分野を包括する。すなわち、機械材料についてバルク材そのもの、界面・表面などの観点やナノ、メゾおよびマクロスコピックなスケールから科学的に観察、解析し、新材料システム創製への創造的展開を実現するための教育と研究を行う。
教育研究領域 : 加工・要素
加工システム・要素領域は、先端的な加工システムの構築と、より微細な加工を行うための方法を実証することを目的としている。このためには、加工の際に成立する原理、原則を検証し、加工に大きく影響する物理、化学的現象を解明することが必要となる。素材・材料の物性の理解と加工における物理、化学現象の理解、さらに、材料物性、加工現象の理解に基づく先端的加工システムの教育と研究を行う。また、機械を構成する要素に関する構造的解析から機械のデザインのための予備教育を行う。 システム・制御・生体工学領域は、生物の最適運動や生命・生体機能におけるメカニズムの工学的応用、ロボットやメカトロニクス、車両、飛行体、ダイナミカルシステム、福祉支援機器などの機械システムの知能化・自律化を実現することを目的とする。これにより、たとえば機器を操作する人の負荷を軽減、あるいは操作効率を向上させることができる。この目的のため、動的システム・制御工学、生体工学、行動学習などに関する教育、研究を行う。
教育研究領域 : 環境・熱流体エネルギー
熱流体エネルギー・環境講座では、地球環境を悪化させることなく豊かで快適な生活を維持するために不可欠なエネルギー源の多様化と最適化を実現することを目的とする。そのために、エネルギーの供給・リサイクル・利用・変換に関わる熱・流体工学の教育と研究を行う。
教員組織

教育研究領域 : 材料・強度・変形
教 授 : 廣橋光治
超塑性材料,高機能性材料,軽金属,材料加工,表面工学
教 授 : 胡  寧
材料力学,計算力学,材料強度,複合材料,損傷評価,最適化
教 授 : 浅沼 博
知的材料・構造システム,機械材料,複合材料,多機能材料,自己修復
客員教授 : 坂田 敬
鉄鋼材料,自動車用鋼,ミクロ組織制御,材料機能評価,物理・化学分析
准教授 : 小山秀夫
塑性加工,加工システム,新成形法,逐次成形,材料特性
准教授 : 小林謙一
高温構造設計,クリープ構成式,耐熱材料,余寿命推定,過渡熱応力高速非弾性解析
准教授 : 魯  云
新エネルギー材料,環境材料,材料機能評価,粉末冶金工学,複合材料工学
助 教 : 糸井貴臣
マグネシウム合金,鉄アルミナイド,機械材料,組織制御,微細組織,TEM観察
助 教 : 渡辺知規
連続体力学,粘弾性・レオロジー,材料変形・強度,非線形力学,数理科学
教育研究領域 : 加工・要素
教 授 : 渡部武弘
レーザ加工,マイクロ三次元加工,硬脆材料,軽金属,熱・流体解析
教 授 : 中本 剛
マイクロ加工,機械加工,三次元造形,レーザ加工,機械要素
准教授 : 三科博司
トライボロジー,摩擦・摩耗,潤滑,人工関節,生体材料
准教授 : 比田井洋史
超微細加工,レーザ加工,バイオエネルギー
助 教 : 松坂壮太
レーザ微細加工,レーザ溶接,マイクロ接合,表面活性化常温接合
助 教 : 大森達夫
トライボロジー,機械要素,潤滑,転がり軸受,軸受寿命
教 授 : 加藤秀雄
生産システム,機械操作支援,仮想現実感,技能習熟・伝承,感覚フィードバック
教 授 : 野波健蔵
小型無人航空機・μ飛行体,6脚ロボット,双腕ロボット,自律,小型ボート,電力貯蔵フライホイール付電気自動車,制御工学
教 授 : 劉  浩
生体力学,計算力学,生物飛行・遊泳,羽ばたき飛行体,バイオミメティクス,生理流体,循環器系シミュレーション,マルチスケール・マルチフィジクスモデリング,医用画像
准教授 : 樋口静一
知能化生産システム,研削・研磨技術,画像処理,形状検査
准教授 : 並木明夫
ロボティクス,高速画像処理,マニピュレータ・ハンド,高速把持,メカトロニクス,制御工学
准教授 : 坪田健一
計算力学,生体力学,骨リモデリング,微小循環,細胞シミュレーション,機能的適応
客員准教授 : 谷田宏次
システム制御
助 教 : 大川一也
知能機械システム,ロボット工学,学習制御,行動知能,群知能
教育研究領域 : 環境・熱流体エネルギー
教 授 : 西川進榮
流体力学,数値解析,飛翔体,剥離,風洞実験,可視化,画像速度計測
教 授 : 前野一夫
航空宇宙熱流体,レーザー応用計測,衝撃波,圧縮性流体,極低温
教 授 : 森吉泰生
熱流体工学,内燃機関,モデリング,数値解析,レーザ計測診断
客員教授 : 山田敏生
内燃機関,燃焼,HCCIエンジン,シミュレーション,点火,モデリング
准教授 : 田中 学
エネルギー貯蔵・輸送機器,医用生体熱工学,バイオ流体工学
准教授 : 三神史彦
流体工学,可視化画像計測,マイクロ流れ,複雑流体,飛翔体
特任助教 : 窪山達也
熱流体工学,内燃機関
電気電子系コース
完全自動駐車システムの開発風景:本駐車技術は、操舵角から自動車の速度まですべて高速高精度に自動制御できます。
完全自動駐車システムの開発風景:本駐車技術は、操舵角から自動車の速度まですべて高速高精度に自動制御できます。
三次元映像技術ホログラフィを電子的に利用した三次元テレビの研究:上段は研究室で開発した専用計算機ボードで、下段は恐竜の三次元動画像のワンショットです。
三次元映像技術ホログラフィを電子的に利用した三次元テレビの研究:上段は研究室で開発した専用計算機ボードで、下段は恐竜の三次元動画像のワンショットです。
95GHz band millimeter wave radar for cloud observation
雲観測用ミリ波レーダ:95GHz帯電波を使い、雲の高度分布をしらべる雲観測用ミリ波レーダ。波長3ミリの電波を一方のアンテナで真上に放射し、雲で反射してきた電波をもう一方のアンテナで測定します。
コースの概要
<広い視野に立ち、電気電子工学の基礎学問から先端的応用分野を学ぶ>
電気電子工学は20世紀後半から急速な発展を遂げ、電気機器、情報通信、電気・ガス、精密機械、運輸、輸送機器、化学プラント、医療機器、公共システムなど、あらゆる工学分野に深く浸透した最重要基盤技術として社会を支えています。現代社会は電気・電子工学の体系に基づいた技術によって支えられていると言っても過言ではありません。本コースでは、このような実社会において活躍できるための電気電子工学の応用力を身につけるとともに、他の分野や工学以外の異なるバックグラウンドの人材と協調して新しい技術を創造できる学際的な素養を持った人材の養成を目指しています。

本コースでは、基礎的学問である電磁気学、回路理論を出発点として、高度情報化社会の根幹を担う情報通信の分野から、文明社会を支えるエネルギー変換とその利用技術、および様々な半導体集積回路や材料、最新の電子工学の進展に裏付けられたコンピュータハードウエアやロボット制御に至る分野に関する、教育・研究を総合的に実践してゆきます。社会の要請なども考慮して、電気電子工学の職業分野における専門的応用能力を育成を展開して行くと共に、他分野にも向かっていける本当の学際性を涵養し、旧来の電気電子工学の枠にとらわれない視野の広い学生の育成を目標としています。また、これらを可能とするように、他コースや他研究科の学生と一緒に学習したり、プロジェクト実習をするなどスケールの大きい教育を実践しています。

本コースの研究組織は、波動応用・電子回路、半導体物性・電子デバイス、電子システム・電力変換・制御、電子情報・通信分野の研究領域から構成され、世界トップレベルの研究教育拠点形成を目指して活発に活動しています。

本コースの修了生は、現代産業に必要不可欠な基盤を担っており、あらゆる産業領域の企業や組織の第一線で活躍しています。また、産業界ばかりでなく公的研究機関などの広い分野でも活躍しています。より一層学究を極めるために、博士後期課程に進学する道も用意されており、多くの先輩が第一線の研究者や技術者として活躍しています。

教員組織

教育研究領域 : 波動・回路
教 授 : 島倉 信
電磁気学,プラズマ電波物理,プラズマ波動,宇宙空間物理学,情報通信工学
教 授 : 八代健一郎
マイクロ波工学,不均一伝送線路の合成,逆散乱,フィルタ,電磁波の散乱,数値解析
准教授 : 早乙女英夫
磁気応用,磁気アクチュエータ,フェライト,パワエレ,DC/DCコンバータ
准教授 : 鷹野敏明
電波科学,電磁波計測・応用,計測システム開発,微弱電波受信,高感度ミリ波レーダ
助 教 : 中田裕之
超高層物理学,プラズマ物理学,磁気圏,電離圏,オーロラ,電波伝搬,MHD波動
助 教 : 酒井智弥(総合メディア)
情報学,パターン認識,コンピュータビジョン,尺度空間理論,画像処理,数値解析,逆問題

内容 : 宇宙空間,大気圏,地殻における様々な物理現象に伴う電磁気現象・波動現象を研究対象とした教育研究,逆散乱問題の手法によるマイクロ波フィルタの設計法, 周期構造における電磁波の伝搬・散乱の解析,および磁気応用工学,パワーエレクトロニクス分野の教育研究を行う。

教育研究領域 : 物性・デバイス
教 授 : 工藤一浩
有機半導体,有機トランジスタ,超薄膜物性,半導体デバイス,分子素子
教 授 : 吉川明彦
窒化物半導体,ナノ構造半導体光物性・デバイス,エピタキシ制御,ワイドギャップ半導体
教 授 : 石谷善博
半導体光物性,半導体光デバイス,半導体ナノ構造,窒化物半導体
客員教授 : 岡本信治
電子ディスプレイ,無機EL,発光材料,蛍光体,光物性
客員教授 : 清水直樹
高密度・大容量情報記録,ホログラム,光変調素子,スピン注入磁化反転,磁気光学効果
准教授 : 中村雅一
有機エレクトロニクス,走査型プローブ顕微鏡,ナノスケール物性評価,有機薄膜成長
助 教 : 酒井正俊
有機エレクトロニクス,有機半導体,電荷移動錯体,結晶成長,配向制御,分子ナノデバイス
助 教 : 國吉繁一
有機半導体物性,薄膜界面物性,電子デバイス,多孔質アルミナ,陽極酸化

内容 : 有機半導体を用いた,ナノスケールトランジスタ,薄膜トランジスタ,フレキシブルシートディスプレイ等のデバイス,ならびに,ナノスケール電気物性に関する教育研究を行う。青色発光ダイオード・レーザ,平面ディスプレイ,光センサ等について結晶成長から物性評価,素子の試作と理論的解析から,高機能の光・電子材料や素子等の教育研究を行う。

教育研究領域 : システム・制御
教 授 : 佐藤之彦
パワーエレクトロニクス,電気機器,モータ制御,電力システム制御,新エネルギー
教 授 : 平田廣則
システム科学・工学,大規模システム,生態システム,最適化,知能・学習
教 授 : 劉 康志
システム制御工学,制御理論,エネルギー変換理論,電力システム,制御応用
客員教授 : 渡辺和夫
超高圧送電システム,高機能電力ケーブル,電気材料,高電界現象,楕円関数の応用
准教授 : 小圷成一
計算機工学,VLSIレイアウトCAD,確率的最適化,進化・学習システム
准教授 : 近藤圭一郎
モータ制御,パワーエレクトロニクス,電気機器,蓄電素子,鉄道応用
助 教 : 岡本 卓
最適化手法,ゲーム問題,多目的最適化,非線形力学の工学的応用
助 手 : 大矢浩代
D-/E-領域電離圏,スポラディックE層,トウィーク空電,MFレーダ,磁気嵐

内容 : 半導体電力変換装置の回路方式,制御法および応用技術による電気エネルギーの有効かつ高度な利用法の実現,大規模複雑システムの解析,設計,モデル化,生物システムの工学的応用,および生態システム,システムの構造的理論およびそのフィードバック制御理論等の教育研究を行う。

教育研究領域 : 情報・通信
教 授 : 橋本研也
超音波工学,弾性表面波素子,高周波電子回路,通信工学,微細加工,光プローブ,センサ
教 授 : 伊藤智義
計算機科学,専用計算機,ハードウェア,数値計算,電子ホログラフィ,三次元動画像
教 授 : 全へい東
画像・映像処理,コンピュータビジョン,マルチメディア,センシング
教 授 : 高橋秀夫(言語教育)
教育工学,CALLシステム,情報機器,マルチメディア,コミュニケーション,英語教育
准教授 : 安 昌俊
通信理論,MIMO通信システム,RF回路理論,ソフトウエア無線機,コグニティブ無線
准教授 : 下馬場朋禄
計算機合成ホログラム,3次元ディスプレイ,ディジタルホログラフィ顕微鏡,FPGA,組み込み機器
助 教 : 大森達也
弾性波デバイス,電子回路,高周波回路,光ファイバセンサ,ワイヤレスセンサ

内容 : 高速化・大容量化が進む計算機資源及びネットワーク環境に関する教育研究を行う。移動体通信をはじめとする通信システム,方式,デバイス,大規模な画像メディア情報などの伝送を可能にする次世代ネットワークシステム,数値シミュレーションを高速化する計算システム,自然言語の計量的分析に基づく言語教育システム,脳機能情報を光学的に検出する生体情報計測システム等について,理論的・実証的かつハードウェア・ソフトウェアの両面から教育研究を行う。

メディカルシステムコース
次世代DDSとがん温熱療法の研究開発: 左上:磁性ナノ粒子を集積させた生体等価ファントム, 右上:交流磁場発生装置、左下:誘導加温装置、 右下:実験風景
図1  次世代DDSとがん温熱療法の研究開発:
左上:磁性ナノ粒子を集積させた生体等価ファントム, 右上:交流磁場発生装置、左下:誘導加温装置、 右下:実験風景
ラット坐骨神経伝導に対する強磁場の影響: ラット坐  骨神経を電気刺激し、誘発された複合活動電位(compound action potential)に対する強磁場の影響を調べた。
図2  ラット坐骨神経伝導に対する強磁場の影響: ラット坐 骨神経を電気刺激し、誘発された複合活動電位(compound action potential)に対する強磁場の影響を調べた。
がんの温熱治療用微細径アンテナの開発:研究室で開発した微細径マイクロ波アンテナを患部に刺入して、そこから放射される電磁エネルギーにより頸部腫瘍の温熱治療を行っている様子
図3  がんの温熱治療用微細径アンテナの開発:
研究室で開発した微細径マイクロ波アンテナを患部に刺入して、そこから放射される電磁エネルギーにより頸部腫瘍の温熱治療を行っている様子
呼吸中枢のメカニズムとネットワークの解明:ラット脳幹の呼吸中枢部位(右)の膜電位イメージングデータより時空間解析を用いて抽出された呼吸関連部位(左)。多変量時系列解析により部位間の動力学的因果性と背後のネットワークシステムの解明を目指す。
図4  呼吸中枢のメカニズムとネットワークの解明:
ラット脳幹の呼吸中枢部位(右)の膜電位イメージングデータより時空間解析を用いて抽出された呼吸関連部位(左)。多変量時系列解析により部位間の動力学的因果性と背後のネットワークシステムの解明を目指す。
コースの概要
<医用工学の発展的教育研究と他分野との幅広い連携>
本コースは、医用情報と医用電子の2グループからなり、医学ならびに生理学と情報技術の融合による生体工学、医用情報工学と診断工学の向上と生活の質を高める医用機器開発を目的とする医用電子工学を取り扱っています。2つのグループは相互に連携して、専門分野の深化と像情報の有効利用のための幅広い視点にたった教育の実践を図り、少子高齢化社会にむかい健康で豊かな生活を営むための医療機器の創出に貢献できる専門性と視野を持った研究者、技術者を育成します。さらに生体医工学の技術者に生命倫理や産業創生育成のための研究を行います。
医用情報
生体信号処理、画像処理、医用情報、認知科学についての教育・研究を担当する。主に情報工学、画像工学を基盤として、医用情報システムの理論的及び実践的な能力を養うことを目標とする。また、医療現場における情報機器及び画像診断装置の導入が進んでいることを鑑み、その電子化・情報化に対応する教育・研究を行う。さらに統計的手法に基づいて定量的に判定するデータベース処理技術、X線などの方法では明確な観察が不可能であったものを精密な画像処理によって可視化する技術など、情報・画像理論を用いた新しい技術の創生、開発を行う。また、インターネットや通信衛星を利用した遠隔医療システムの研究・開発、VR(バーチャルリアリティ)を利用したバーチャル手術システムの開発などを追及する。
医用電子
医用磁気、医用電子、システム制御、福祉工学(リハビリテーション工学を含む)の研究および教育を担当する。少子高齢化における医用機器・福祉機器開発のための基礎知識を主に電子工学・機械工学を基盤として、理論的及び実践的に教育・研究する。さらに新しい診断・治療に役立つ機器の開発研究を行う。ナノテクノロジーによるドラッグデリバリシステム(DDS)開発、身体への負担を可能な限り少なくするマイクロマシンによる低侵襲手術システムの開発、日常生活の向上と健康で長寿を全うする予防医学、健康管理のためのウェアラブル機器の開発など、より一層正確かつ効果的かつ効率的な治療を行うための新技術の創生を行う。そのほか医療用マイクロマシン技術の開発、ロボティクス技術を利用した介護システムなどを追求する。

教員組織

教育研究領域 : 医用情報
教 授 : 五十嵐辰男
内視鏡画像処理,鏡下治療システム,手術・診療機器,内視鏡立体パノラマ画像
教 授 : 山本悦治
画像計測,MRイメージング,超音波イメージング,画像シミュレータ
教 授 : 羽石秀昭(フロンティアメディカル)
医用画像の統合的利用法,CT,MR,PET等の画像処理,カラー・分光情報の医療応用
教 授 : 林 秀樹(フロンティアメディカル)
低侵襲化外科治療学,蛍光生体イメージング,センチネルリンパ節ナビゲーション手術,外科治療デバイスの特性解析
客員教授 : 木村裕一
分子イメージング,核医学,医用画像処理,生体モデル解析,生体信号処理
准教授 : 大沼一彦
眼光学,光計測,医用画像処理
准教授 : 菅 幹生
医用画像処理,生体計測,MRI,PET,生体弾性率計測
准教授 : 山口 匡(フロンティアメディカル)
医用超音波,生体の各種特性計測,波動情報処理,メディカルイメージング
教育研究領域 : 医用電子
教 授 : 伊藤公一
アンテナ工学,医用電磁波工学,アンテナの医療応用,人体通信,電磁波と人体との相互影響評価
教 授 : 田村俊世
無侵襲計測,無拘束計測,在宅健康管理,生体信号解釈,ヒューマンインターフェイス,高齢者支援工学,ウェアラブルセンサ
教 授 : 兪 文偉
生体制御,生体工学,医用ロボット,福祉工学,人工知能
客員教授 : 外池光雄
生体磁気計測,感性情報工学,脳科学,嗅覚・味覚生理学,五感情報通信
准教授 : 岩坂正和
生体磁気,磁場効果,強磁場物理,生体物性
准教授 : 斉藤一幸(フロンティアメディカル)
電磁波工学,マイクロ波の医療応用,電磁波数値シミュレーション
准教授 : 高橋応明(フロンティアメディカル)
人体と電磁波,環境電磁工学,平面アンテナ,小型アンテナ,Body Area Network
特任准教授 : 中村亮一
コンピュータ外科学,手術マニピュレータ,手術ナビゲーション,手術ワークフロー解析
助 教 : 関根正樹
生体計測,生体信号処理,リハビリテーション工学,福祉工学
助 教 : 増田信之
計算機工学,デジタル信号処理,LSI設計,数値計算,回路設計